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がん治療アルテスネイト リポソーム療法

アルテスネイトは様々ながん細胞に対して
抗腫瘍効果を示すことが報告されています

アルテイスネイトの抗がん作用

アルテスネイトは様々ながん細胞に対して抗腫瘍効果を示すことが報告されています。例えば、白血病、大腸がん、肺がん、悪性黒色腫、肝臓がん、卵巣がん、骨髄腫、膵臓がん、悪性黒色腫、肺がんなどに対し、単独もしくは抗がん剤との併用でも抗腫瘍作用が報告されています。 抗腫瘍作用のメカニズムに関しては、がん細胞内でフリーラジカルの産生を増やし、酸化ストレスを高めて、がん細胞に細胞死(アポトーシスや壊死)を引き起こすのが基本です。さらに、腫瘍組織の血管新生を阻害する作用、細胞外の結合組織を分解する酵素の活性を阻害することによってがん細胞の転移と浸潤を抑制する作用、トポイソメラーゼIIα阻害作用や細胞内シグナル伝達系に作用してアポトーシスを誘導する作用(p53の抑制蛋白であるサバイビンを抑制)など、多彩な抗がん作用が報告されています。

そもそもアルテイスネイトとは?

生薬の青蒿(キク科ヨモギ属、クソニンジンなど)に含まれる成分の一つの解熱成分です。 もともとアルテミシニン(artemisinin) とその誘導体(アルテスネイト、ジヒドロアルテミシニンなど)は マラリア の特効薬として薬品として使用されています。このアルテミシニン誘導体の一種 のアルテスネイトは鉄イオンと反応してフリーラジカルを産生する特徴があります。がん細胞内には正常細胞と比較して鉄イオンが多く含まれているため、アルテスネイトはがん細胞が選択的に障害することになります。アルテスネイトを投与する前に、鉄を投与してがん細胞内の鉄の量を増やしておくと抗腫瘍効果を増強することができるので事前投与しておき、加療します。
がん細胞はSODやカタラーゼやグルタチオン・ペルオキシダーゼといった抗酸化酵素の量が正常細胞と比べて非常に少なく、かつ鉄イオンが多く存在するため、アルテスネイトによる細胞傷害作用を受けやすくなります。  またがん抑制遺伝子であるp53を抑制するサバイビン阻害作用もあるため、p53の活性作用や、血管新生を抑制する作用も報告されており、遺伝子治療との併用も推奨されます。

アルテスネイトリポソーム

アルテスネイトは、がん細胞に鉄が多いという特徴で、選択的にがんを障害できる可能性がありますが、よりがん細胞に集中させる目的で当院ではリポソームの膜で包んでいます。このことにより、総投与量を減量してかつ効能を出しやすくして、副作用を極力減らすことができます。

注意:アルテミシニン誘導体は抗マラリア薬として世界中で使用され安全性も十分に証明されていますが、がん治療においてはまだ治療法として確立していないので、自己責任のもとでの使用になります。

リスク・副作用

これまでに重大な副作用の報告はありません。
しかし、稀に以下の症状が現れる場合がございます。

  • 発疹、皮膚掻痒
  • 発熱
  • 血液の異常(網状赤血球減少等)
  • 肝機能障害(GOT、GPTの減少等)
  • 下痢・腹痛

以下の患者については、治療対象から除外されます。
妊婦あるいは妊娠している可能性のある患者および授乳中の患者
その他、本治療により不利益を受けると予測される患者、および本人ならびに家族(あるいは親族)の文書による同意が得られない患者など

未承認医薬品等であることの明示、入手経路等の明示
アルテミシニン(artemisinin)誘導体であるアルテスネイトは抗マラリア薬として広く世界で使用されております。アルテスネイトリポソーム療法に用いる未承認医薬品等は、医薬品医療機器等法上の承認を得ていないものです。 院内調剤(一部外部委託)として、適法に調剤しています。 日本では、未承認医薬品を、医師の責任において使用することができます。

国内の承認医薬品等の有無の明示
アルテスネイトリポソーム療法に使用できる同一の性能を有する他の国内承認医薬品はありません。

諸外国における安全性等に係る情報の明示
Cytotoxic terpenoids and flavonoids from Artemisia annua.(青蒿に含まれる殺細胞性のテルペノイドとフラボノイド) Planta Med, 60(1):54-57, 1994
The anti-malarial artesunate is also active against cancer.(抗マラリア薬のartesunateはがんに対しても効果がある) Int J Oncol ;18(4):767-773, 2001
mRNA expression profiles for the response of human tumor cell lines to the antimalarial drugs artesunate, arteether, and artemether.(抗マラリア薬のartesunate, arteether, artemetherに対するヒトがん細胞株の反応を示すmRNA発現プロフィール) Biochem Pharmacol;64(4):617-623, 2002
Dihydroartemisinin Potentiates the Cytotoxic Effect of Temozolomide in Rat C6 Glioma Cells. (ジヒドロアルテミシニンはラットのグリオーマ細胞に対するテモゾロマイドの殺細胞作用を増強する) Pharmacology. 82(1):1-9. 2008
Dihydroartemisinin Induces Apoptosis and Sensitizes Human Ovarian Cancer Cells to Carboplatin Therapy. (ジヒドロアルテミシニンはヒト卵巣がん細胞のアポトーシスを誘導し、カルボプラチン治療に対する感受性を高める) J Cell Mol Med. 13(7): 1358-1370, 2009
First evidence that the antimalarial drug artesunate inhibits invasion and in vivo metastasis in lung cancer by targeting essential extracellular proteases.(抗マラリア薬アルテスネイトが細胞外プロテアーゼに作用して肺がんの浸潤と転移を阻害することを示す最初の証拠)Int J Cancer. 127(6):1475-85. 2010
<アルテスネイトは膵臓がん細胞を移植したマウスの実験モデルで腫瘍を縮小した。>
Artesunate induces oncosis-like cell death in vitro and has antitumor activity against pancreatic cancer xenografts in vivo.(アルテスネイトは培養膵臓がん細胞にオンコーシス様の細胞死を誘導し、マウスに移植した膵臓がんに対して抗腫瘍活性を示す)Cancer Chemother Pharmacol. 65(5):895-902, 2010
<アルテスネイトは膵臓がん細胞に、トポイソメラーゼIIα阻害作用や細胞内シグナル伝達系に作用してアポトーシスを誘導する>
Gene expression profiling identifies novel key players involved in the cytotoxic effect of Artesunate on pancreatic cancer cells.(遺伝子発現プロフィルの検索は、膵臓がん細胞に対するアルテスネイトの細胞傷害作用に関与する新たな細胞因子を同定する)Biochem Pharmacol. 278(3):273-83. 2009
Artesunate combined with vinorelbine plus cisplatin in treatment of advanced non-small cell lung cancer: A randomized controlled trial(進行した非小細胞性肺がんの治療におけるビノレルビンとシスプラチンと併用するアルテスネイト:ランダム化比較試験)Journal of Chinese Integrative Medicine(中西医結合学報)6(2): 134-138. 2008

治療の流れ

STEP-1 カウンセリング医師が状態を診断し、治療の内容について詳しくご説明いたします

STEP-2 治療前の検査治療を受けられるかどうか判断するため、検査採血を行います。

STEP-3 投与リポソーム加工したアルテスネイトを点滴投与します。

STEP-4 治療効果の評価1セット治療の終了後に、治療効果を評価します。

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