光の恩恵 (光がん免疫療法 第二章)
光を細胞に適度にあびることは生活習慣病の改善につながります。それと同時に、光の力を使ってがん治療を行っておりますが、その話が今回の第二章です。光治療や光線療法という名称で、もともと保険診療としても一部認められ1970年代後半くらいより世界でがん治療に行われてきた歴史があります。対象は特に皮膚に浸潤する乳がんや、上部内視鏡カメラを使った食道がん、手術中に脳腫瘍への照射などなど、基本的に光が届くのが確認できやすい癌が対象に発展してきたといえます。2020年の楽天メディカルのニュースで日本でも広く知られることになりましたが、どの光治療も治療の理屈はある程度共通しています。まず光に反応するとがん細胞を殺傷する物質(光感作剤)を投与し、がん細胞に選択的にひっつける。次にそこに光を照射して反応をだすことで、がん細胞を破壊もしくは自殺に導くという流れで行います。保険治療で認められているものとは違い、当院では使用する感作剤は、天然成分を主に用いており、がん細胞内で活性酸素などを発生させることで自殺を促していくという治療になります。この方法が一撃必殺というような効果はないですが、副作用もほぼ見られず、全身状態の悪い方にも可能です。また光の特徴としては、やはり皮下2センチ以上などの部位には有効に到達させえることは不可能ですので、その場合の対応は次の機会でのご紹介いたします。
治療の日程は、初日に光感作剤の点滴などにきていただき、翌日に光照射をおよそ1時間程度うけていただくという通院治療です。また感作剤や照射機器なども日進月歩ですので、この日程なども今後変化していく可能性はありますが、今後も進化し続ける治療法です。
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