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がん治療への 生薬フアイア

   なんとも読みにくい名前ですが、フアイアはTrametes robiniophilia Murrというキノコの菌糸体からの抽出物です。1980年ごろに末期肝臓がんの方が完全緩解した報告を皮切りに研究がすすみ、2018年多施設共同研究では切除後の肝細胞がんの無再発期間が延長したという結果がでました。実際このように再発期間の延長に対し、エビデンスが示せるサプリメントは他にありませんし、対象を抗がん剤などまで広げても同様です。実際の抗がん剤のエビデンスでは、腫瘍を縮めることが数か月できたとあれば、有効性ありとなりますが、逆に副作用なしに生存期間を延ばすというエビデンスというと、フアイアに匹敵するものはないのではないかと思われます。もちろんエビデンスにならない、特定の患者さんに奇跡的な効果を出すサプリメントももちろんありますが、エビデンスが出せたフアイアは、いろいろな個人差を考慮しても、より多くの人に効果を出せる可能性があります。

 

作用機序については主に免疫系を亢進したり、抑制する作用があることがわかっていますので、免疫活性して制癌作用を示すようですが、この作用で考えると癌種に関係なく効果が報告されるのもうなずけます。また、過剰な免疫反応を抑制することでアレルギーや自己免疫疾患の改善に貢献することも報告されています。そしてほかの抗がん剤などとの相互作用などもありませんので、フアイア1本で治しにいくというよりも、今されている治療にプラスする使い方が、望ましいと思われます。副作用としては下痢が言われておりますため、少量から開始してゆっくりと一日6gくらいまで増やすのがベストなようです。

フアイアにつきまして、新見正則先生に御指南いただきまして当クリニックでも扱うようになりました。余談ですが新見先生の経歴をみますと、移植免疫学がご専門で、マウスに移植した心臓がオペラ椿姫を聞かせると拒絶反応が起きにくいという研究でイグノーベル賞を受賞されていました。以前から笑うと免疫が上がるという話などもありますし、免疫ががんにはいろいろ関係していることがわかります。

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