りんくうメディカルクリニック RINKU MEDICAL CLINIC

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暗視野顕微鏡の世界

 はたらく細胞というアニメをご存じでしょうか?うちの子供が現在はまっていて、真剣に好中球がイケメンだの、血小板がかわいいだのいろいろ言っています。実際の血液は、赤血球が圧倒的に多数で、その他リンパ球や好中球、好酸球などが散見される程度で、形の違いはあれど ほぼ丸い細胞としてみられます。当院では暗視野顕微鏡という特殊な顕微鏡を最近導入しまして、患者様やスタッフの血液を観察していますので少しご紹介したいとおもいます。

 この顕微鏡は血液をほんの一滴スライドガラスにとり、顕微鏡で観察するというシンプルなものです。特に特殊な染色もしなければ、固定せずにそのまま液状の状態を観察できるので、血液が流れたりする様子も観察できます。人によってはフィブリンという凝固物質が多く見られたり、白血球がまったくみつからなかったり、赤血球が連銭形成といって数珠のようにつながって見えることもありますし、時間が経過するとまた違った様子になり、ダイナミックな変化を観察することができ、まるで天体観測をしているような気分になります。これらの変化がそれぞれ何を意味するかはこれからの課題ですが、状態の悪い方の血液は、概して赤血球が不ぞろいな形で連銭傾向が強く、フィブリン多量のようにみえます。こういう状態であると免疫細胞である白血球が絡み取られたようにみえ、十分に機能できなくなっているものと考えられます。つまり、はたらけない細胞になっているのだとおもいます。

 当院では細胞の老化である癌だけではなく、美容やアンチエイジング目的での点滴なども、細胞の若返りという意味合いで取り扱っておりますが、それぞれ点滴の前後で比べてみますと、大きな変化をもたらすことが分かります。こういう点滴は複数の原料提供先があるものですが、院内調剤して用いた場合に結果に差が出ることも分かってきましたので、より良い原料の選別という意味でも一役買ってくれています。今後この検査を用いながら、より効果の高い治療を提供していきたいと思っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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