水素のはたらき
水素水が体にいいと芸能人が話題にしたり、自宅で水素を吸入する機械を購入される方がおられたりと、水素の効能など一度は聞かれたことがあるとおもいます。さらにはお風呂のお湯の中に入浴剤的にいれて水素がでるものや、超高濃度水素サーバーで水素水を飲みながらジムで筋トレするなど、水素治療ビジネスはますます発展中のようです。実際に水素は、院外心肺停止の方の社会復帰率をあげたり、がんの抑制効果や、自己免疫疾患の改善効果などがたくさん報告されております。その他にも、疲労、リウマチ、動脈硬化、脂質異常、糖尿病、パーキンソン病、不眠などなど長期での投与であれば、慢性疾患など多彩な効果がいわれています。この効果の理論は、体内に発生するハイドロキシラジカルなどの活性酸素を消去し、酸化ストレスを軽減することにあります。
しかし、どのような水素をどの程度の量を体内に取り込めたかという点を、それぞれの報告と合わせて検証しないと、水素ならなんでもいい効果がでるとは限りません。例えば水素ガスで、癌に効果があったとする論文を参考にすると、決まった以上の発生量の機械で1時間以上は吸入した場合に、効果がみられているようです。また腎臓病や免疫疾患などの慢性疾患に対しては、24時間絶えず発生するヒドロキシラジカルを、何%の時間消去できたかなどにより違いがでると思われますので、水素に触れる時間も重要です。
当院では水素吸入器をがん治療の助けとして使用しておりますが、十分な効果を出すには、自宅に吸入器を置いてもらって一日2-3時間など吸入してもらうなども勧めています。しかし実際問題、家でしか吸入できない問題や、置き場所なくて困る問題などがありますので、最近では内服の水素カプセルをお勧めしています。これは腸管内で100mg1CAPから水素原子が60-80ml程度、内服後おおよそ24時間にわたり放出されますので、慢性疾患にも効果が出そうに思います。市販では販売されていない製品ですが、ご興味があるかたはお問い合わせいただければと思います。
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