腸のくさむら
10年前くらいから、腸内にいる細菌の叢(そう=くさむら)が話題です。詳しくはネット検索でいろいろ出てきますが、端的に言うと、いろんな菌が適当なバランス配分で生着していると健康だということです。菌というと善玉だの悪玉だのといいますが、このバランス重視の観点でいうと、悪と言われている菌も少量ならば、実は健康に貢献している可能性すらあります。考えてみれば、世の中に完全に悪の人も完全に善の人もいないように、菌もそれぞれの個性が程よく存在していることで潤滑に回っているのかもしれません。ただ、中には大腸がんの細胞の中から強く検出されていて、がん発生に関係していると考えられているような菌もいますので、便の検査でそういう菌が多くみられる人は大腸がんになりやすいとも考えられています。この細菌叢のバランスを整えることで、便秘体質解消、アトピー、花粉症や潰瘍性大腸炎などのアレルギー性疾患などなど、研究中のものも含め多数の改善報告がされてきています。なかでも興味深いのはうつ病や自閉症の治療としても改善報告されていますので、腸がよくなると性格も変わる可能性すらうかがえます。腸内細菌は食べているものと深く関係がありますので、何を食べるかは本当に大事ですね。
クリニックでは大腸カメラを使わない、飲み薬での腸内細菌療法を行っていますので、ご相談ください。
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