幹細胞治療
幹細胞とは、分化、増殖できる能力を持っている細胞のことをいいます。
この幹細胞は、傷ついた組織を修復する(再生する)役割を担っておりますが、年齢とともに減少するといわれています。生後すぐには60億個あると言われている幹細胞は、30歳代で2億4000万、50歳代で1億5000万、80歳代で3000万個にまで、減少するといわれています。考えてみると私も、若い時にはすぐ直ったケガがなかなか治癒しなかったり、風邪をひいたら長引いたりなど思い当たる節があります。これらは再生を担う幹細胞の減少が大きな原因といえます。また同じ年代でも、若々しい人もいれば老けている人もいるので、幹細胞の減り方にも個人差があり、生活習慣なども幹細胞に影響を与えていると考えられます。
これら幹細胞を利用することで、組織の再生を目指すものが、幹細胞治療になりますが、細胞を体外で増殖させて体内に戻しますが、本人の細胞しか戻すことができません。実際には脂肪組織の中の幹細胞を取り出すため、腹部の脂肪を採取(10ml程度で最大点滴10回分)します。培養は1か月程度で、5000万個から1億個程度の幹細胞を1回分とし点滴投与します。また一度では効果の体感も得られにくいことが多く、3回以上は行うことが必要になってきます。
これら幹細胞の治療は、日本では第二種再生医療等提供計画の施設でのみ行うことができます。当院では慢性疼痛と生活習慣病に伴う動脈硬化治療に対して、計画を提出しておりますが、厳密に安全基準などを遵守することを心がけております。
歴史上も、権力を得た人物はその後は不老不死を求めていた記録がありますし、若さは男女問わず万人に望まれるものと言えます。幹細胞治療を代表とした再生医療に、その答えが、見えてくる時代になればうれしいですね。
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